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「オプジーボは夢の薬」は現実となるか [薬]

風の強い一日となりました。桜が満開となる前で良かったと思います。
もうすぐ、満開。本当に楽しみです。

 がんの中で患者数が少ない悪性黒色腫のみの適応で、2015年4月~9月の売上が57億円のオプジーボ。12月に非小細胞肺がんが加わったのを皮切りに、今後次々と適応が追加される予定です。
 昨年、このオプジーボについては、将来的な売上高が1兆4000億円との試算が発表されました。

 思えば、夢の薬は、これまでにも幾つかありました。
まず、最盛期の2004年に2000億円の売上(輸出含む)となったメバロチンがあります。
発売年が1989年。当時は、センセーショナルで、メバロチンの話で持ち切りだったのを覚えています。そして、多くの患者さんを救ったように思います。

 実はメバロチンは、一度開発をやめています。
そして、開発中にサンプルをメルクに提供していたため、メルクが1987年に「メバコール」として類似薬を発売していました。

それを見た当時の三共が、メバコールに水酸基を付けて、「メバロチン」として発売していたのです。もし、メバコールより先に発売していたら、5000億円は売れていたと言われています。

さらに、1990年代に入るとインターフェロンがあります。
スミフェロン、イントロン、キャンフェロン等があり、夢の薬と呼ばれましたが、期待ほどの売り上げとはなりませんでした。そして今は、ギリアドの2製品が凄いですね。

それから、数年前にはがん幹細胞を直接叩く薬が開発中にも関わらず注目されました。
売上1兆円と試算されましたが、今だ出ずじまい。
結局、幹細胞を叩く薬が消えるほどの勢いで、免疫チェックポイント阻害薬のオプジーボが発売され、今に至っています。

 どこまで売れるのかより、何人の患者さんを助けることが出来るのか、それは私たち薬剤師も同様な思いです。オプジーボの売上が本当に1兆円を超えれば、日本の皆保険が持たないのも現実。
 薬価制度、国民皆保険制度等、色々な仕組みが岐路に立っているのは、間違いないところでしょうか。








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