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薬価ダウン率から見える全国平均納入価格 [薬価改正]

 花粉の飛散も少し減ってきて、次は梅か桜!大変楽しみですね。
春はやはり、楽しみな季節です。しかし、薬剤師の私達にとっては、戦線刻々の4月が近づきますね。

 今回の薬価ダウン率は、薬価ベースで▼5.57%でした。
この数字は、ハーボニーの様な特例再算定での引き下げや後発品に代わっていない長期収載品に対する特例引き下げ等、別枠の引き下げ分は含まれていないので、皆さんの薬局等に納入された価格を全国殆どの施設から洗い出し、全国平均を計算して算出されたものです。

 新薬価を決める数式を簡単に書くと
  保健医療機関等における平均購入価格×(1+0.08)+2%(調整幅)となります。

薬局等の購入価格に消費税をかけて、更に2%を足して、前薬価と一緒であれば、薬価改正をしても、薬価は変わりません。

確認する点は薬価に消費税は含まれているが、薬局等への納入時には、消費税をあえて除いている事があります。ここが、納入価格をわかりにくくしている点ですね。

薬価に消費税は、含まれているのに、納入価格には、消費税を含めず、別途消費税を足して、納入価格としているのです。

本題に戻ります。
▼5.57%ですので、
100ー2(調整幅)-5.57(薬価ダウン率)=92.43%
が消費税込みの全国平均の納入価格ですね。

 ただし、価格というものは、購入量や支払いサイトの長短、地域性、卸さんとの繋がりや歴史等、多くの要素を考えた上で、決定されるものですし、皆さんの購入している薬剤一つ一つが、ダウン率が大きい製品が多かったり、少なかったりする製品が混在しています。

また、薬価改定で薬価が上がっている薬剤もあります。
メトグルコの様に、最低薬価に行きつき、それ以下には下がらない製品もあります。
新薬創出・適応外薬解消等促進加算という、後発品が無く一定の基準を満たせば、薬価が下がらないといった製品も品目数で823品もあります。

ですから一概に、92.43%より安い高いで、納入価格、納入率の良しあしが判断できるものではありません。参考とするとすれば、一品目ずつの薬価ダウン率を見ていった方が良いのかもしれません。








 

 


 




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